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HELLSHOCK "Shadows Of The Afterworld" CD (Crimes Against Humanity) ¥1,100
「PDX ステンチコア」ことHellshockの、長らくソールド・アウトになっていたBlack Waterからの2ndフル・アルバムが、Crimes Against Humanityより再リリースされた。2005年3月に録音された (Profane Existenceからリリースされた "Warlord" EP と同セッション) 本作は、言わずも、80's後期のUKクラストに沢山の生気を与えられたメタル・パンク・サウンドに、壮大かつ奥の深い叙情性も加えられた傑作だ。全8曲収録。

 
LEWISIT / H.A.T.E! split LP (Lewisit Records / Malarie / Filth-Ear) ¥1,100
チェコのDIYエモーショナル・ハードコア・バンド2バンドによるsplit LP。Lewisitは、かなりポスト・ハードコア色 の濃いロッキンかつダイナミックなエモ・ハードコアで、各曲途中で挿入されるメランコリックなメロディが印象的。全体の感じとしては、フランスのAmanda Woodwardと似てなくもないが、もっとストレンジな感じがする。しかし、激情ほとばしるバンドに違いない。ラストの走るナンバーは、日本の1000 Travels of Jawaharlalを彷彿させたりもする。そして、H.A.T.E!は、もう少し暗いというか、悲痛な印象を受けるサウンド。こちらは、90's クラシック・エモの影響が強く、そうしたバンドに多かった、まさに内側から怒りが放出されているという感じだ。両バンド共にチェコ語で唄われており、英訳付。
 
ZED "s/t" CD (Tofu Guerrilla) ¥800
ジャーマン・ポリティカル・メロディック・パンク/ハードコア・バンド "Kobayashi" のギタリストが、2005年12月から別にやっているサイケデリック・DIYインストゥルメンタル・ロック・バンド "Zed" の9曲入りデビューCDがリリース。下地に、ストーナーロックを始めとして、ノイズロックなどの多大な影響が伺えるものの「何々と似ている」と比較が出来ないサウンド。ストーナーロックの反復する覚醒感、サイケ特有の浮遊感を実にうまく融合しており、聞くほどにハマっていく。パンク/ハードコア・ファンには受けない音かもしれないが、しかし、いわゆる「インスト」というイメージからはかけ離れたロックぶりとアグレッションが聞きどころ、とだけ言っておきたい。個人的にはかなり良かった。
 
CAROSAH demo 2007 CD (Carosah) ¥500
アイルランドはダブリンの近くに位置するウィックロー州キルコーレからインテンシブ&インテリジェントなヤング・バンドがデビュー。このCarosahのヘヴィなサウンドは、一番近いところでは、Catharsisの影響が強いだろう。そこに多種多様な90'sモダン・ハードコア (ダーク/エモーショナル/カオティック/スラッジといったスタイル問わず) の要素を加えたかの感じだ。とにかく全編、激しい情熱が渦巻くサウンドでテンションがまったく落ちない。もちろん、Catharsisのような詩情も兼ね備えており、だんだん感情が高揚してくるあの感覚もたっぷり。ブックレットには、サウンド同様にインテンシブ&インテリジェントな歌詞を掲載。作りもいい5曲収録のデビュー・デモだ。100枚のみの製作。
 
LADY TORNADO / THE INFARTO SCHEISSE! split 10" (Moloch Industries / Shove) ¥1,100
両者共にイタリア。Lady Tornadoは、俺も大好きだったアナーコ・ストレートエッジ・バンド "By All Means" や、グレート・ポリティカル・パンク/ハードコア・バンド "Society Of Jesus" らのメンバーによって結成されたニュー・バンド。非常にテクニカルだが、バイオレントなタッチで展開されるヘヴィ&カオティック・ハードコアで、グラインド・ビートを取り入れながら、スクリーミング・ヴォーカルで暴発するサウンド。ダークさとロッキンさを絶妙にミックスしているところがセンス良し。方や、The Infarto Scheisse!は、Lafalceのメンバーによるバンドで、本作は、1st 12"/5"CDに続く新作。このバンドは、ACME、Botch、Uranus、Reversal Of Man、Envyらを彷彿させるダーク・カオティック・エモ・ハードコア。かなりの激情を噴出させているバンドで、とりわけEnvyばりのエモーショナルなメロディが印象的でグッとくる。両者共に3曲ずつ収録。トレードしてくれたMoloch Industriesを始め、秀逸なリリースばかりを続けるShove、Lady Tornado自身のレーベル "Tornado Ride"、そして、このバンドの1st 5" CDをリリースしたConcubineの全4レーベル協同リリース。D.I.Y. スクリーモ・ファンは聞いてまず間違いないだろう。
 
TOTAL FURY / PANDAMONIUM split 7" (One Percent) ¥500
2007年9月22日〜29日に共にUSミッドウエスト・ツアーを敢行した両者によるツアー・スプリット7"。言うまでもなく、前者は日本のTotal Fury。クレジットを見るかぎり、おそらくツアー前の8月に録音されたおそらく新曲3曲を収録。 彼らを聞いたのは本当に久しぶりだが、変わらぬ初期DCスタイルのハードコアを聞かせてくれる。そして、4人の女の子 + 男性ドラマーからなるミネアポリスのPandamoniumは、Los Crudosの "La Caida De Latino America" のカバー含む、デビュー・シングルと同セッションの全4曲を収録。ということで、ここでも、ショート&ファストな彼女らのNegative Approachスタイルのレイジング・オールドスクール・ハードコアが炸裂。
 

BRUME RETINA / HIRO split 10" (Emergence / Impure Musik) ¥1,000
ex-GamenessのメンバーによるBrume Retinaと、ex-GantzのメンバーによるHiroのパワフル・フレンチ・エモ・ハードコア・スプリット。10"/CD共に協同リリースで、それぞれ参加レーベルは異なるが、合計9つものレーベルが参加していることからも、この作品がいかに注目度が高いか分かる。そして、最近のこの種のレコードでは、「本当に」ベスト・スタッフと言っていいくらい聞いている。その注目のサウンドはどちらのバンドもAmanda Woodward / Funeral Dinnerの影響があるように思うが、両バンド共にオリジナリティ溢れるサウンドでとにかくアメイジング。まずは、Brume Retina : 常軌を逃した展開で、歌と絶叫を交互に繰り返す熱狂的なエモ・ハードコア。と書くと、いわゆる派手でテクニカルなバンドと思われるかも知れないが、まったくその類いではない。ヨーロッパ的な暗く哀愁のある美しいギター・メロディや、全体的にシリアスな感触を重視しており、そこが個人的に非常にポイント高い。次は、不穏なイントロから始まるHiroだが、こちらはよりポスト・ロックなアプローチでメタリック、曲も壮大で長い。非常に奥の深い曲作りで、実に詩情のあるバンドである。しかし内から沸き上がってくる激情が尋常じゃない。今後、このHiroは、Storm The Bastille、Mr Willis Of Ohio、そしてAcclaimからリリースするスペインのInterlude (Criaturaの男性ヴォーカルが別でやっているバンド) との3つのsplit 7"が予定されているというから楽しみで仕方がない。知的な政治性を持ったその歌詞にも注目してほしいグレート・エモ・ハードコア2バンドのデビューだ。 両バンド共に、フランス語で唄われており、前者は歌詞の英訳あり、後者は歌詞の英訳はないが英語の解説あり。

「果てしない有為転変は階級対立を排除しない。発言よりも高い値 ー 不信のために。火炎瓶の証拠 ー 方法論には苦い味。ほとんど隠れてないレトリック。救いのたいまつとしての魅惑的な考え。辞職散文。不完全な主役。粒子状の与えられたウソ。人間ハンター。状況を要約することを無理強いする大航海時代に失われちまった!!!!」ー Brume Retina "Reason has give in (理由は敗北)"

「1955年に設立された宗教団体である人民寺院 (The Peoples Temple) は、1978年11月18日に、ガイアナのジョーンズタウンで起こった大量殺戮/自殺のことで知られている。自殺することに抵抗した人々は、撃たれたか、絞め殺されたか、あるいはシアン化合物を注入された。全部で、270人の子供を含む913人の人間が死んだ。」 ー Hiro "La manipulation des corps"

 
BUXKXNONE "s/t" 7" (Emergence / Wee Wee) ¥500
今、フランスのこの手のバンドが熱い。Youssouf Todayと同じ町・ローエンからニュー・バンド "Buxkxnone" がデビュー。基本は、オールドスクール・パンク/ハードコアをベースに、ファストでヘヴィなサウンドをプレイするが、このバンドの面 白いところは、かなり激情度が高いところ。絶叫とエモーショナルなギターの組み合わせは、いわゆる「エモ・ハードコア」のまさにそれ。これが、非常にいいアクセントになっていて、バンドに独自性を与えている。人生やパンク・シーンに存在するあらゆるルールに反逆する熱い歌詞もいい感じ。全7曲。
 
THE AUSTRASIAN GOAT "s/t" LP (213 Records / Impure Musik) ¥1,100
フランスのこの "The Austrasian Goat" のmyspaceによれば、「The Austrasian Goat」は、フランスとドイツの間に存在した忘れられた王国 "Austrasian (アウストラシア)" からその名を取ったという。このアウストラシアの人々は、何世紀にも渡り、キリスト教の影響を拒否し、18世紀まで相対的な独立を維持し、この王国は、何時代にも渡り、古代の異教徒的な祭式の特徴を維持した。そして、その名になっている「The Austrasian Goat」は、「文化的な特異性及びいかなる国家の配慮からの独立を祝う方法」だという。これを読んだだけで、意気軒昂としてくるが、もうお分かりのとおり、このThe Austrasian Goatは、暗黒的なフューネラル・ドゥーム/スラッジ・サウンドを従えて、妥協の無い反キリスト教的な側面 から生の奪還を試みる。退廃的な面ばかりではない歌詞を見ても分かるが、サウンドも真っ暗闇の中から光 (自由) を求めているような感じで、そこがかなり好みだった。Griefの "I hate the human race" のカバー含む全9曲で、シルクスクリーン・プリントのアートワークも渋い。ちなみに、これは、解散したShallnotkillのギタリスト/ヴォーカリストのソロ・プロジェクト。「俺たちは十字架じゃない。俺たちはルーツを持たない。全ての国境を憎む。俺は破滅を恐れない」ー Unchained (鎖を解き放て)
 
TH3EE DAYS AWAY #17 zine (Th3ee Days Away) ¥250
富山のパンク・ファンジン "Th3ee Days Away" の最新号の第17号がリリース。今号は、11月22日からSnuffy Smiles企画のジャパン・ツアーが敢行されるUS・オレゴン州の男女ツインVo.パンクロック・バンド "Drunken Boat"、そして、Pain、Inner Terrestrials、The Filaments、King Prawn、Sonic Boom 6のメンバーからなり、UKのHouseholdname/フランスのアナーコパンク・コレクティヴ "Maloka" より1st及び2ndアルバムをリリースしているイングリッシュ・レゲエ・ダブ・パンク・コレクティブ "Sucide Bid" のインタビュー(日本語/英語)。に加え、レビューで構成されたA5版全18ページ。
 
ABOLISHING THE BORDERS FROM BELOW #30 (October 2007) zine (Abolishing BB) ¥400
東欧のベスト・アナキスト・ジャーナル "ABB" 30号。今号は、「Healing our Sick Society... Through Force or Mutual Aid? (私たちの病的な社会の治療... 力によってか、相互扶助によってか?)」がテーマ。「自治のトリビューン (スロヴェニア)」、「病的な社会におけるメンタル・ヘルス 」、「ウクライナの反国境キャンプ」、「投票するな ー 組織せよ! (ウクライナ、ポーランド、ブルガリア)」、「労働闘争」、「シベリアの環境保護キャンプに対するナチの襲撃後の自律的な行動の記者会見 : Ilya Borodaenko ー 私たちは忘れない!」、「クィア&反ホモフォビアの活動 (ウクライナ、セルビア、ルーマニア)」、「壁に反対するアナキストたち」、「反ファシスト抵抗運動 (セルビア、ロシア、チェコ)」、「反軍国主義 : ポーランド/チェコの米軍基地及びルーマニアのNATO会議に反対するキャンペーン」、「ベラルーシ社会フォーラムからの報告」、「ターキッシュ・アナキストのインタビュー」で構成された全80ページ。すべて英語。
 
DISCOVER "Stench Of Death" CD (Black Seeds / Black Konflik) ¥1,100
Dischargeや、Disclose、Framtidを始めとしたジャパニーズ・クラスト、そして、Mob 47、Bombanfall、Discard、Skitslickers、Moderat Likvidation、Anti-Cimexを始めとしたスウェディッシュ・ロウパンクにインスパイアされたスウェーデンのディス・ノイズ・クラスティーズ "Discover"。本作は、マレーシアのBlack Konflikからリリースされたカセットに続く新作。新曲8曲に、Skitlickers、Asocial、Doom、Battle Of Disarm、Discard、Discloseのカバーを加えた全14曲。これは、日本のクラスティーズ必聴といっていいバンドだろう。Dビート・ノイズに塗れた性急感抜群のレイジング・クラストは必ず気に入ってもらえると思う。
 
ELODEA "Cataclysmic" CD (Fuck Yoga) ¥1,100
スロヴェニアの4ピース・モダン・エピック・ドゥーム/スラッジ "Elodea"のセカンドに当たる本作。通 してひたすら不穏と苦痛で覆い尽くされたサウンドの中に、メロディアスな要素が光る実にエモーショナルな破壊的ダーク・サウンドで、Neurosis、Cult Of Luna、His Hero Is Goneをバランスよく合わせた感じだ。新たな要素は特にないが、手慣れた様子のサウンドの構築が聞き飽きさせない。堕落した俺たちの人工の世界における悲劇をテーマにした歌詞は、サウンドの表現力とも見事に相まり、リアリティを感じずにはいられない。
 
THE FAREWELL REASON / OUTRE split LP (Good Samaritan) ¥1,100
クロアチアのDIYパンク/ハードコア2バンドによるスプリットLPが、ボスニア・ヘルツェゴヴィナのGood Samaritanより。The Farewell Reasonは、US・90'emoーー例えば、Yaphet KottoやStill Life影響下の純正パワフル・エモーショナル・ハードコア。Analenaなどこの種のスタイルが非常に盛んなクロアチアのバンドらしく、このバンドも欧州のバンドに匹敵するかっこよさを持っている。全5曲。そして、Outreは、総合して「エモクラスト」とでも言うべきサウンドで、熱いメロディを多分に含んだオールドスクール・ハードコア及びクラストコアの中間を行くような、怒りに満ちたポリティカル・ハードコア/パンク。非常に独特でもあり、欧州のバンドではあまり聞き慣れないタイプだがセンスが抜群にいい。「Each Other」を敬うポリティカル・リリックスもそのサウンド同様、ストレートかつ繊細で、このバンドの魅力をさらに引き出している。こちらは、全12曲。
 
MESS MESS MESS "Could You Bet..." LP (No Flags) ¥1,100
スパイキーなメール/フィメール・パンクス3人組による、イタリアのMess Mess Messの1stアルバム。彼らは、UK82'sスタイルのシンプルな3コード・パンクロック・サウンドをプレイし、どのナンバーも骨太でとても力強い。一緒に唄いやすいシンガロングも満載でもちろんキャッチーさもあって、アグレシッブさとのバランスがいい。パンク・ライフ丸出しな歌詞は、金銭至上・抑制・規範的な社会での生きづらさや退屈さが怒りや不満の根拠にあり、彼らの確固とした政治性もうまくミックスされている。Let's start the pogo, riot now.
 
DKH "Yo Como Mi Cara" LP (Suburban Hardcore) ¥1,100
このDKH (Dead Kaspar Hausers) は、ドイツのブルータル・クラスト/スラッシュコア・バンドであり、本作はデビュー10"に続く彼らの1stアルバム。「クラスト」と言うには、少し速すぎるサウンドで、曲の展開もそれに収まらない独特なものを持っているが、ドラミングには、スカンジ・クラストのそれが伺え、Doom、ENTのカバーもやっていることからも、クラストコア・ファンも十分いけるバンドと思う。 ヴォーカルは、高低のツインVoで、ドイツ語と英語でシニカルな政治的歌詞を叫ぶ。一曲、Dead Kennedysの歌詞を拝借した曲もあり。非常に粗暴な全18曲。
 
CHAOSMONGERS demo 2007 CD (Chaosmongers) ¥300
World Downfallのメンバー含む東京のChaosmongersの2曲収録デモCD。本作が、デビューとなる彼らのサウンドは、女性ヴォーカルがフロントに立つドゥーム&グルームなスラッジコア。 同じ女性ヴォーカルということで、フランスのMonarchが頭に浮かんでしまったが、彼らをもう少しスピードアップさせ、「666」色もあった彼らからそれを抜き、よりメタリック・クラスト的な要素に重点を置いたようなサウンドとでも言えるか。しかし、ファースト・レコーディングにしてかなりクオリティが高く、これからの作品にも期待が高まる出来映えだ。Acclaimのディストロ分には、バッヂ付。
 
ELECTRO ZOMBIES "s/t" CD (C.F.A.) ¥1,100
チリ・サンティアゴのD.I.Y. ポリティカル・ドゥーム/スラッジ・バンド "Electro Zombies" の1st CD。サウンドは、Black Sabbath、Sleep、Cathedral、Eyehategod、Grief、Corrupted、High On Fireなどの影響下にあると思われる、基本は、ひたすら不穏で苦痛に満ちたドゥーム/スラッジ・サウンドだが、このアルバムでは、ヴォーカリストが叫ぶというよりは唄うという感じで、非常にバランスが取れている。彼らのmyspaceによれば、歌詞は、資本主義/消費主義、搾取、警察の野蛮、軍国主義、女性と子供に対する暴力などーー彼らが生活するチリの現実を唄っているらしい。完成度も高いので、この手のサウンドが好きな人に。
 
ARTIMUS PYLE "Tonight Is The End Of Your Way" 7" (Too Circle / Insane Society) ¥550
US・サンフランシスコのモダン・ダーク・ハードコア・ベテラン "Artimus Pyle" の、東京のOur Houseでレコーディングされたニュー・シングル。いわゆるHis Hero Is Gone/ Tragedyスタイル (ちなみに、Acclaimは、この種のスタイルを否定的な意味で例に挙げているわけではない) とは異種のスタンスで黒いサウンドを追求しているように見える彼ら。本作では、Our Houseでの録音ということもあり、さらに密度の濃い強靭なサウンドを披露している。「今夜がお前の行き止まり。お前の終末だ。」 ー タイトル曲通りに、真っ暗闇に包まれた終末論的空気を充満させながらスタートし、タイトに猛疾走しながら、重厚な展開も織り交ぜている。N.O.T.A.のカバー含む全4曲。東京のToo CircleとチェコのInsane Societyの協同リリースなので、歌詞が、英語の他に、チェコ語/日本語訳を掲載。
 
SLEEPING AT THE POPES "s/t" 7" (Starving Times / BroederKont) ¥500
2004年から2006年まで活動していた (現在は解散) 南アフリカ・ケープタウンのアナーコパンク/クラスト・バンドのデビュー・シングルがUSのStarving Times及びBroderKontの協同によってリリース。南アフリカのアナーコ/ピース・パンク系のバンドはまったく知らなかったが、やはり政府とその抑圧があるところ、平和・愛・自由を求めるパンクスはどこにでもいる。アナキズムとアニマル・ライツに基づいたメッセージは、マスメディアから発信される南アフリカの情勢がいかにウソっぱちかということが分かる ー 「以前よりは良くなったが、多くのクソがいまだここにある」ー "The New South Africa" ー 詳しくは歌詞にて。サウンドは、Conflictがベースにあると思うが、全体の感触としてはUSのアナーコ/ピース・パンク・バンドに近い。やはり、友人が指摘していたように、USのMass Media RecordsからリリースしていたAutonomy、そしてResist and Exist、個人的な見解で言えば、メキシコのFallas Del Sistema辺りをも思わせる。ヴォーカルは、掛け合いの男女ツインヴォーカルで言葉を捲し立てる手法。シンガロングも多めでかなり力強い。パンク/ハードコアがアメリカ、ヨーロッパあるいは日本だけじゃない、そしてパンク/ハードコアのレコードが単なるレコードじゃないと思っている非先進国/More Than Music的見方のパンクスはぜひ聴いてみてほしい。全6曲。
 

"DISTOPIA'S DEMISE - soundtrack for animal liberation" CD compilation (Affekt Textildruck / Veganarchy) ¥1,100
ドイツ/オーストリアをベースに活動している "Offensive Gegen Die Pelzindustrie (The offensive against the fur-industry)" に対するベネフィット・コンピレーション。彼らはアニマル・ライツ・ネットワークの一つであり、その目的は、あらゆる毛皮採取を廃止することで、1999年以来、デパートから毛皮をなくすことに非常に多くの成功を収めている。また、彼らは、宣伝活動、インフォメーションの発行、逮捕されたアニマル・ライツ・アクティヴィストの支援、デモの組織とその活動は多岐に渡る。参加バンドは、Kurhaus、Active Slaughter、November 13th、Oi Polloi、Sker8、Inner Terrestrials、Spandu Bullet、The Plague Mass、Fallen、Room 101、DKH、Crickbat、Riot/Clone、Cut My Skin、Rejected Youth、Stopcox、Justice Department、Anarchoi、Lies Feed The Machineの全19バンドで、すべてのバンドが動物解放のための曲を提供。Offensive Gegen Die Pelzindustrie

 
INFRO "Melody" CD (Impulse Records) ¥1,200
福岡・北九州のInfroの1stアルバムが、コンスタントなリリースを続ける愛媛のImpulse Recordsよりリリース。レーベルのコメントからのほぼ抜粋になって申し訳ないが、これはやはり、1000 Travels Of Jawaharlal meets Endstand meets Yaphet Kottoと言っていいだろう。本当にそう思った。ストレートな熱いメロディック・ハードコアを基本に保ちつつ、非常に一体したグルーブがあるので、あまり気がつかないが、目まぐるしくそして激しく展開していく激情ナンバーがズラリ。なによりエモすぎないところと、楽曲がいいと思う。同郷のDIYパンク/ハードコア・ディストロ "Missing You Is Killing Me" の面々によるアートワークの全7曲入り。
 

SATAN'S REJECTS "s/t" 7" (Satan's Rejects) ¥500
ギリシアから新たに登場のDIYファッキング・パンクロック・バンド "Satan's Reject" のデビュー・シングル。徹底したアンチ=ファシスト及び不服従の態度と、80's UKハードコアとりわけChaos UKを思わすハードコア/パンク。勢いがあって、心の太さがあって、これまたギリシアからいいバンドが出てきたな、という強い印象を受けた。歌詞も最高で、彼らの歌詞にリアリティを感じることができたら、なおさらこのバンドを楽しめるだろう。そして、このバンドは「サンクス・リスト」も拒否している : 「感謝は、いまいましい言葉でではなく、行為で与えなければならないと俺たちが信じているクソみたいな信条からだ」。こういうバンドこそ信用するべきじゃ。。。全5曲。

「すべての順応者に関してだが、常に何をしたらいいかとおまえにケチをつけ、命令してきやがる痛ましいゲスな人間どもにもかかわらず、実際の問題が奴ら自身だ。 だったら、俺の幸せの一時的興奮のためにオナニーに耽って、死んでくれよ... まあ、鏡を買うか、もっと頭が良くなるかだろ、鏡を粉々にして飲み込んだほうがいいって!!」ー Fuck Them (奴らはクソだ)

 
DISFORIA "Evoluzione" MCD (BCC Records / Meat-Grinder / Sickpunx ) ¥550
Disforiaはイタリアのグラインド・クラスト・バンド。2000年頃から活動し、コンピへの参加を含めリリース量 もかなり多い。本作は、ビデオ・トラックをプラスした全5曲入りのマキシ・シングル。全体の雰囲気はDoomやExtreme Noise Terrorを思わせ、グラインド・ビートはそれほど多くなく、シンプルなDビートで構成されるブルータルなサウンド。ラストの "Contaminazione" は、そのタイトルどおり、ジャケットの核の悲劇を表現したような不穏な効果 音ナンバーでこれが本作のいいアクセントになっている。 残念ながら歌詞は付いていないが。イタリアの全10のDIYレーベルによる協同リリース。「In Grind We Trust」。
 
DRUNKARDS "Sentanza Di Morte" CD (BCC Records / Calimocho Autoproduzioni / Disastro Sonoro) ¥1,100
これまでの最新作であったDirty Power Gameとsplit 7"を経て、イタリア・アレッサンドリアのアルコホリック・クラスト・パンクス "Drunkards" の1stアルバムがリリース。すでにベテランの域に達する彼らーー80'sイタリアン・ハードコア、スカンジナビア・クラスト、80'sスラッシュメタルなどの影響丸出しに、MotorheadのワイルドなR&R色も取り入れたダ−ティーかつノリのよいスラッシーなクラストコア。酔っぱらい絶叫ヴォーカルでストレートなポリティカル・リリックスを叫ぶ。歌詞はイタリア語 (1曲英語) で英訳付。ビデオ・トラックを加えた全10曲。
 
ANXTV / Berserk / Bestiame / Carogna 4 way split LP (Calimocho Autoproduzioni / Sickpunx / NKTN Rehorz) ¥1,100
普段、ネット上において相当数のDIYパンク/ハードコア・バンドをチェックしている私でも、今のイタリアのある程度有名なクラストコアや、カオティック/エモ系のバンドというと知っているのだが、純粋なアナーコ/ポリティカル・ピース・パンク系のバンドというと中々情報を得ることが出来なかった。個人的に、今のイタリアのそのようなもう一つの側面 を知ることのできた4 way split LPが入荷。イタリアでも出身地はそれぞれだが、全4バンドが参加。まずは、ANXTV : 2005年初頭に結成された彼らは、Viareggio (ヴィアレッジォ) での軍隊に反対するデモ=ギグが初演奏の場だったようだ。楽器隊の他に、歌詞やアートワークを個別 に担当するメンバーも所属するバンド構成がCrassを彷彿とさせるグレート・バンド。音もCrass Records影響下にあり、男女ツインヴォーカルの生粋の湿った暗いアナーコパンク・サウンドで震える。勢い一辺倒ではなく、重み (サウンドの重量感ではなく) のある力強いサウンドに、ヴォーカルで存在感を提示してくるところがこのバンドのかっこよさだ。Bestiameは、ブっ壊れた80'sイタリアン・ポリティカル・パンク/ハードコアど真ん中のサウンド で、ロウでダーティーで速く、そこに発狂した男性ツインヴォーカルが絶叫を繰り返す。あえて例えれば、Wretched、Negazione辺りだと思うがサウンドが同じということではなく、そのスピリット。続いて、Berserk : このバンドは参加バンドの中で最もクラストコアに近いかもしれない。低い声と語りの2つの唄法で、UKスタイルのダイナミックではない重厚なサウンドを聞かせる。そして、ラストは、Carogna : このバンドは参加バンドの中で一番好みだった。まさに、Homomilitaなレイジング・アナーコパンク・サウンドで、怒り溢れる掛け合いの男女ツインヴォーカルと、アグレッシブなサウンドが一体となってくる。全バンド歌詞はイタリア語で、ANXTVのみ英訳あり。Crassスタイルの特大ポスター・スリーブもかっこよく、内側には、トップを飾るANXTVのメンバーによる "Kyrpa Madonna" と題されたアートワークが全面に描かれている。個人的には、ANXTVとCarognaがベスト・トラック。グレート・アナーコパンク・マテリアル。
 
EBOLA "s/t" 7" (Humildad Y Honestidad / Bombs Of Crust) ¥500
やはり、いわゆる「ネオクラスト」をやらせたら、スペインが今もっとも熱いと以前に言及したことは今なお続いている。マドリッド で新たに結成されたこのEbolaも、新しくはないが (新しいのがいいというわけでもない)、とにかく所々に一つ一つの模索が伺えるところが面 白い。なので、「Tragedyクローン」などと簡単に一括りにしないで聞いてみてほしいが、このバンドももちろんTragedy影響下のサウンド及びスペインで言えばEkkaiaをベースにしながら、Asfixiaのようなエモ・クラスト的な側面 や、CrudosやE-150を思わすスラッシュ・ハードコア的な側面があり (絶叫ヴォーカルもそんな感じだ)、アコースティック・パートを頻繁に取り入れ、変化をつけている。全4曲収録。チェックする価値はある。
 
IRON BATATUNA / DESTIERRO split 7" (Humildad Y Honestidad / La Humanidad es la Plaga) ¥500
ブルータル極まりないスペイン・バスク国の2バンドによるスプリット7"。Iron Batatunaは、NasumやLooking For An Answer、Phobiaを思わすダウンチューンド・クラスティー・グラインドで、ダーク・ハードコア的味付けがまたこのバンドのアクセントとなって非常にクール。怒濤に展開するサウンドの上に、歌詞も「おまえらのお情けなんかいらない」と叫ぶ "Bastard Love (まがいの愛)" など非常に攻撃的で文句なし。全3曲。方や、これ以前にリリースされた1st 7"も良かったDestierroは、His Hero Is Goneをもっと極悪にし、そして足下を強靭なDビートで固めたサウンドで、そこにスペインのバンドらしいアクの強さも加わり、その存在感は抜群だ。こちらは、「人間性の破壊」をテーマにした全2曲収録で、ド迫力のサウンドには本当に圧倒される。久しぶりに2バンド共に大満足のスプリット7"である。スペイン語の歌詞に、英訳の別 紙付。
 
VULGO ACRATA "O Silencio Nos Mata" LP (Humildad Y Honestidad / Deskontento / We Don't Fight It) ¥1,100
ブラジリアン・アナーコ・クラスト "Vulgo Acrata" の1st 12"が、ヨーロッパの7つのDIYレーベルによってリリース。ドスの利いた声と絶叫のツインヴォーカルに、南米色濃いロウなクラスト・サウンドがまさに初期のAbuso Sonoroを思わすが、不穏な展開がこのバンドの特徴的な味付けとなっており、強引に言えば「Abuso Sonoro meets Amebix meets His Hero Is Gone」といった様相。しかも、Ekkaiaを思わすギター・ワークも聞こえてきて、本当に独特でいい。非常にアナキスティックな歌詞は、キリスト教・カトリック教会の男性支配的/異性愛至上的な抑制が強いブラジルらしく、それに連なるセクシズムの問題から始まり、現実的な核の恐怖を取り扱った問題、国境と愛国心の廃止を叫ぶものまで、非常にインスピレーショナル。全7曲収録。
 
NEVER BUILT RUINS "...Built To Love" 10" (Humildad Y Honestidad / Rinderherz) ¥1,100
このNever Built Ruins (決して破滅は作れない) というバンド名の彼らはスイス/ドイツにまたがるメンバーによるニュー・バンド。これは非常によい。いわゆる「モダン・クラスト」の部類に入り、その種の超熱いメロディもふんだんだが、クラシックなハードコアや、ロッキンなジャパニーズ・ハードコアのストロングさを持っており、唯一無比の新たなスタイルを提示している。ヨーロッパ方面 のレビューで絶賛されているのも納得のモダン・クラストの強力なニュー・カマーと言っていいだろう。歌詞は、スペイン語が1曲、ドイツ語と英語を織り交ぜた曲が1曲、他は全て英語で唄われている。「希望の放火を始めよう」と叫ぶ抵抗アンセム "Arson Of Hope"、「俺たちは叫び声を上げる。爆弾のお陰さ。俺たちは叫び声を上げる。戦争のお陰さ」と皮肉たっぷりに叫ぶAnti-Warソング "Thanx For The Bombs"、そして「奴らの流星にはなりたくないぜ〜奴らが演奏することを強いるとき。奴らのクソ忌々しいメインストリーム・サウンドがある」と叫ぶAnti-Majorソング "TV Star" など、唄われている内容もそのサウンドに絶妙に合っており、闘争心を掻き立ててくれる。心からお薦めのバンドである。
 
GERDA "Cosa Dico Quando Non Parlo" CD (Shove Records / Sons Of Vesta / Donnabavosa) ¥1,100
常にクオリティの高い作品をリリースし続けるイタリアのDIY・エモ=ハードコア・レーベル "Shove Records" からのニュー・リリース。このイタリアのGerda、本作が2ndアルバムに当たる。Breachのメタリックなポスト・ハードコア系譜のスピリットを持ったサウンドで、アングリーさやバイオレントさが巧みに同居し、幾ばくかのNeurosisの壮大さも持っている。とにかくノイジー・重厚・混沌ーーつまり音の密度が非常に濃く、それぞれの曲の音作りのかっこよさも文句ない。歌詞は全てイタリア語で唱われている。全7曲。このShove Recordsを含むイタリアの全5レーベルによる協同リリース。
 
KIAS FANSURI demo CD-R (Shove Records) ¥500
マレーシアのUtaridのメンバーによって新たに結成されたKias Fansuri。本作は、元々Utarid Tapesよりリリースされた彼らのデモ・テープを、イタリアのShove RecordsがデモCD-Rとしてリリースしたもの。そのデモ・テープから3曲、そして、"Emo Apocalypse" comp LPからの1曲を収めた全4曲。Utaridのサウンドを引き継ぐかのスクリーモ・ハードコア。100枚の限定リリース。
 
KAKKA-HATA 77 "Totaalinen Kakkahata" CD (Deaf Forever / Combat Rock Industry) ¥1,100
このKakka-Hata 77のような「77-スタイル」のパンクロック・バンドがフィンランドにおいて今なお結成され続けているように、スウェーデン、デンマークといった北欧では、この種のスタイルの人気が根強いが、ここに来て鮮烈な新鋭登場といったところか。Deaf Forever、Combat Rock Industryよりそれぞれリリースした1st、2nd 7"はかなりの枚数を売ったようで、本作は、その2枚の7"を収めたCDバージョンと言える内容。うん、聴いて納得。個人的には、もうめちゃくちゃ好き! といったスタイルではないが、エネルギッシュかつピュア、そして、77-スタイル特有の哀愁を持ったドライブ感溢れるサウンドは聴いてて楽しくなる。ニュー・アートワーク仕様。
 
DEATH WITH A DAGGER / WORKSHY split 7" (Deaf Forever / El Paso) ¥500
おそらく初であろうフィンランドとニュージーランドを繋ぐsplit 7"が双方の国のDIYパンク/ハードコア・レーベルの協同によってリリース。Death With A Dagger (メンバーは、Unkind、Drowning Nation、The Heartburns) は、日本でも、神奈川のReset Not Equal Zeroが紹介しているので、少なからず知っている人もいると思う。これは今のところ彼らの最新作。今回も、Death Side・Discharge・Motorheadーーこの3つのバンドにリンクするロッキン・メタリーなDビート・ハードコア全2曲を収録。そして、ニュージーランドのWorkshy。基本は、オールドスクールなファスト・ハードコアだろうが、多少パワーバイオレンスのような進行とクレイジーな面 を持っている。こちらは全5曲。
 

LIGHTHOUSE PROJECT / SATURA LANX split 7" (Deaf Forever) ¥500
フィンランドのモダン・ニュースクール・ハードコア/パンク・2バンドによるsplit 7"。 Combat Rock Industry から1stアルバムをリリースしたLighthouse Projectは、Endstand、Outlast辺りの熱気を持ったメロディック・オールドスクール・ハードコア/パンクをベースに、エモーショナルかつメランコリックな展開をミックスさせ、それを非常に骨太に纏めたサウンドを聞かせてくれる。現在は解散してしまったSatura Lanxも同じような系譜のサウンドだが、こちらはもっとギターがメタリックで、「Endstand meets Darkest Hour meets At The Gates? 」とでも言えそう。Combat Rock Industryからリリースされているこの種のバンドが好きな方にはお薦め。

 

JUGGLING JUGULARS "When I See / Addicted" 7" (Kamaset Levyt / Zerga) ¥550
まさに「ベスト・オブ・フィニッシュ・アナーコ・パンク 」ー Juggling Jugularsの2006年の8月録音のニュー・シングルが遂に到着。アナーコ・パンクとはこうあって欲しいという私の欲求をすべて満たしてくれるのがこのバンドだ。「シリアス・ユーモア・皮肉」ーーこれらすべての要素をパーフェクトに兼ね備えている彼らは、「Political, powerful but melodic punk/hc」と自らを表現する。2曲のみの収録だが、たった2曲でもそれぞれ1曲がこの世界のあらゆる妄想を一瞬で破壊するほどの重みを持っている。"When I See" は断腸の思いの反戦讃歌を彼らお得意の手法で表現した、さらなる彼らの名曲になること疑いない出来。巨漢女性ヴォーカリスト "Arja" の唄法がまた聞く者の心を動かす。ほんと言葉のでないバンドである。

「女性の写真を見るとき、絶えることのない涙を流して泣いている。 孤児の写真を見るとき、目には恐怖が。 母親の写真を見るとき、息子を埋葬している。 少女の写真を見るとき、21歳の未亡人。 皆を撃つために彼の銃を掲げる人を見た。景色の中で。 殺すか、殺され、血を流そう! 流れている、ああ、流れている、彼の悪夢の中でまだ流れている。 "彼の過去を受け入れることが出来ないのは人間じゃない" ー 英雄がその息子に言った。 私たちのトレードマークを見た。 悲しみのトレードマーク。 私たちのトレードマークを見た。 悪のトレードマーク。 」 ー When I See (私が見るとき)

 

"PROPAGANDA IS HIPPIES" CD compilation (Kamaset Levyt) ¥1,200
現行の82-スタイル・フィニッシュ・ハードコア/パンク・バンドを集めたコンピレーション・アルバムが、Kamaset Levytの編集によりリリース。全てのバンドが新曲かデモからの曲を提供。参加バンドは、Kieltolaki、Viimeinen Kolonna、Vaarinkasitys、Totuus、Sotatila、Omaisuusvahinko、Yhteiskunnan Ystavatの全7バンド。まずは、A面のトップを飾るKieltolaki ー まさにKaaosやUutuus! なレイジングな素晴らしい2枚のEPをリリースし、日本でも話題沸騰の彼らは、demo CD-Rから3曲を提供。Black God時代のTKを思わせるViimeinen Kolonnaは、2006年のオールド・ラインアップによる新曲6曲。Vaarinkasitysは、"Musta Maa" CD-Rからの5曲を提供で、このバンドはメロディも熱くドライブ感溢れるサウンド、しかも勢い抜群でかなりかっこよい。そして、B面 のトップを飾るはベテラン・ポリティカル・パンクス "Totuus"。8曲という参加バンドの中で一番曲数が多いことからも分かるように、まさに怒りに満ちたショート&ウルトラ・ファストな "Totuus" 節全開。彼らもラスト・ソング。Sotatilaは、オーストリア・ウィーンおよびフィンランド・タンペレ在住のメンバーによるインターナショナル・パンクスで、Mellakkaのカバーもプラスした新曲2曲。Omaisuusvahinkoはスカスカ感が何とも「らしい」が、Totuus辺りのスピードでブッ飛ばすクレイジーなスタイル。新曲3曲。ラストは、Yhteiskunnan Ystavat ー このバンドは全く知らなかったが、彼らもKieltolaki同様にUutuus系列のサウンドをプレイ。メロディがあるところが特徴だが、そこがまた燃える。おそらく新曲を5曲。しかし、現行のバンドでもこういった「82-スタイル」のサウンドをプレイしているバンドがかなりいるということを実感できるグッド・コンピレーション。LPはナンバー入りで3色のディファレント・カバー仕様。CDはデジパック仕様。

 
前略、路の上より〜大阪発〜 #18 newsletter (釜ヶ崎パトロールの会)¥500
毎週のパトロール (夜回り)、福祉行動、月2回の仲間の日 (寄り合い・炊き出し)、協働炊事などーー大阪で野宿者の運動に取り組む「釜ヶ崎パトロールの会」の会報18号。今回は、釜パト活動日誌 (2006/12/1〜2007/7/31)、長居公園テント村強制排除、「若い労働者のみなさん」〜 獄中からの便り、中之島協働炊事 ー「排除と分断」に風穴を開けるために、住民票訴訟 大阪高裁差別判決、G8に反対! 「持たざる者」のヨーロッパ行進など全23ページ。今号より毎号入荷予定。
 
fnf通信 #2 newsletter (フリーターユニオン福岡) ¥100
「フリーターユニオン福岡」発行の「FNF通信」の第2号が完成。今回は、フリータユニオン福岡が、2007年5月19日に、雨宮処凛さんを招いて行った「五月病祭」の報告と感想を始めとして、「プレカリアート運動の現状と課題」、「組合アイテムの必要性」、「コピーレフトとは」、そして、連載となっている「貧乏クッキング」などで構成された全8ページ。
 
EASIES / TANTRUM split 7" (Depression) ¥800
「Alcohol Life...Drunks Till We Die」ーーこう副題がつけられ、酒好きとポンコツという共通 点から作られたという、名古屋/東京スラッシュ・ハードコア・2バンドによるグッドなスプリット。Easiesは以前聴いたデモより格段にパワー炸裂度がアップした作品になっている。80'sクロスオーバー・スラッシュ影響下の破壊的なメタリック・スラッシュ・ハードコアにヴォーカルが超絶叫しまくる。ノイジーなスラッシュ・ギターが実に爽快で、センスある展開で一気に3曲を聴かせる。方や、Tantrumは、80年代のイタリアン・ハードコアど真ん中の下にあるサウンドで、初期のTomorrowを彷彿させるかの勢いも凄まじく、粗暴な音の塊が次々に降ってくる感じだ。その中にメロディもあって燃えてくる。こちらは全4曲。両バンド共にかっこよい!
 
ROSAPARK / RICHARD DURN split LP (213 Records / Maloka / Acide Folik) ¥1,100
2007年に共にツアーを敢行したユニークなフレンチ・2バンドによるスーパー・インプレシッブ・スプリット! まずは、「Guerrilla Anarquista」こと "Rosapark" は、女性ヴォーカルのデジタル・アナーコパンク・バンド。パンク/ハードコア・ビートから、ヒップホップ・ビート、そしてトライバルなテクノ・ビートまで非常に豊富な打ち込みダンスビートやサンプリングを駆使し、「クソ忌々しい国境、レイシスト・ポリス、利用価値なしの新聞と闘え。自由のために闘え」と呼びかける。しかも「勇敢」・「にぎやか」ーーといった表現が見事に同居したかのアナーキーかつレボリューショナリーなサウンドで、俺は本作でこのバンドがフェイバリット・バンドの一つになってしまった。個人的には、日本のGotchaとの共通 項も多分に感じさせるセンスを持っていると思う。まさに、「Guerrilla Anarquista」。そして、Richard Durnである。このバンドは、日本のMissing You Is Killing Meがdemo CD-Rの日本盤をリリースしていた。キーボードを導入した奇妙なファスト・ハードコア/パンクをプレイするかれらだが、本作ではその奇妙さも行くところまで行ったかという感じ。"250 BPM To Smash Capitalism"ーーイカした表現をするバンドだ。このRosapark / Richard Durn split LPや、両バンドに関連するあらゆるアートワーク、イメージ、MP3、さらには、ライブ・ビデオまで収録したCD-ROM付。暴動のために使いまくれ、ってことだ。
 

PHASE TERMINALE / LA SOCIETE ELLE A MAUVAISE HALEINE split LP (PHT Prod / Maloka / Punk's Shadow) ¥1,100
両バンド共にフランス・リール (Lille) のアナーコパンク・バンド。この両バンドに共通 するのはドラム・マシーンを使用した打ち込みサウンドということ。両バンド共に新曲収録で、以前の作品よりさらにパワーアップ。この2つのバンドは、Crass、ConflictといったUKアナーコパンク・バンドのスピリットを持ったクラシカルなフレンチ・アナーコパンク・バンドーー例えば、Berurier Noir、Kochiseなどの影響をベースにしつつ、独自のアプローチを駆使し、実に創造力高いサウンドをプレイしている。Phase Terminaleは、ドラム・マシーンの機能を上手く利用し、アグレッシブで展開豊かなサウンドを構築。不機嫌な男性ヴォーカリストも存在感たっぷりで、バッキング・ヴォーカルを含めたヴォーカリゼイションも実に多彩 。方や、LSEAMHは、もっと直線的で、もっとアナーコパンク度高し。非常に性急なビートの上にメロディとポップな要素も満載の力強い男女ツインヴォーカル・スタイル。フランスのアナーコパンク・バンドらしいアナキスティックなアートワーク満載の歌詞掲載のブックレット封入で、資本主義下に徘徊する「Living Dead」を描いたゲートフォールド・ジャケットもクール!

 

PHASE TERMINALE "L'enfer Des Appaences" CD (PHT Prod) ¥1,100
フランスにはドラム・マシ−ンを使用したアナーコパンク・バンドが多いが、このPhase Terminaleは既にベテランの域に達すると思われるリール (Lille) の出身。本作は、かれらの全15曲入りのデビュー・アルバム。Crass、Conflictのスピリットを内包した、Berurier Noir、Kochiseといったフレンチ・アナーコパンクの伝統が下地にありながら、このバンドはもっと多様な要素を感じさせる。ドラム・マシーンの使い方も単調ではなく、マルチプルに使いこなし迫力あるサウンドを構築、しかもグルーブ感さえあって聞いててまったく飽きない。サウンドにはかなりシンガロングな感触もあって、その上で野太い声の力強い男性ヴォーカルが叫ぶ、その絶妙なコンビネーションがとにかく最高! バッキング・ヴォーカル陣もにぎやかで燃えてくる。歌詞はすべてフランス語。

 

DELTA FORCE 2 "s/t" LP (S.U.P.O.Records / Evil Corporation / Nightstick Justice) ¥1,100
Manifesto Jukebox、Deathbed、Armageddon Clockらのメンバーによる「スーパー・バンド」のデビュー・アルバム! この「Delta Force 2」というバンド名は、もちろんあのChuck Norris (チャック・ノリス) 主演の米軍の対テロ特殊部隊の活動を描いた映画のシリーズ第2弾 (「麻薬戦争」が舞台) のタイトルである。トレードをしてくれたS.U.P.O.Recordsの説明にはこう書いてある : 「Chuck Norris meets Suicidal Tendencies」、そして協同リリースに参加したレーベルの一つであるEvil Corporationの説明には、「いくらかの偉大なチャック・ノリスに影響を受けたスピードスラッシュメタルパンクハードコア・ソングを聞いたと思ってくれ」ーー チャック・ノリスをおちょくっているのか、それともたんなるファンなのかーーそれはこのバンドに実際に触れた人の判断に任せたい。ともあれ、ゲートフォールド・ジャケットのアメリカの戦争政策下の地獄絵図を描いたようなアートワークからも想像できるとおり、歌詞はかなり反ファシスト・アティチュード溢れるもので、警察、米国西海岸のGospelcore、労働、人種差別 /同性愛差別の制服を着たレッドネック、ウォルト・ディズニーらを痛快に撃つ皮肉のセンスも抜群だ。かれらはみずからの歌詞についてこう説明する : 「俺たちのすべての歌詞は文字どおり絶対に真剣に受け止められるべきだ! 間抜け!」。Suicidal Tendenciesの "Fascist Pig (Fasistisika)"、Judgeの "New York Crew (Jyvaskylan Meininki)" のカバー含む全14曲。最後に、ゲートフォールド・ジャケットの背にはこのバンドとアルバムのこんな別 名までが : 「Chuck Norris & The Colombian Connection Orchestra - Symphony For The Good Booze and Bad Heavy Metal (チャック・ノリスとコロンビア人の接続オーケストラ - うまい酒と下品なヘヴィ・メタルの交響曲」。何でも真剣に受け止めてしまう人には不向きなバンドである。これ読んで、ギャグ・バンドと思い込んでしまったそこのきみ。

 
"ULEABORGLAND HARDCORE ATTACK!" LP compilation (S.U.P.O.Records / Roku Records) ¥1,100
フィンランド・オウル (Oulu) で活動するクラスト/グラインドコア・4バンドを集めたコンピレーション・アルバム。まずは、AcclaimからリリースしたBurn Again : 新曲4曲収録で、Dビート + Tragedy/From Ashes Rise的なサウンドの変化は大幅にないが、よりロウにより荒々しく突っ走る。Pathos Gazetteは、Napalm Death、Nasum、Rotten Sound、Cannibal Corpseらの影響濃いブルータルなグラインドコア・アタック。うねりのあるヘヴィなスロウ〜ミッド・パートもふんだんに変化をつけたサウンド。Brutopiaは、A面 のBurn Again、Pathos Gazette、そしてEpatasavalta、Defeatedらのメンバー含むダウンチューンド・Dビート・クラストコア。モダンな要素ほとんどなしの非妥協純正スウェディッシュ・スタイルで、それにトチ狂ったようなヴォーカルが乗る。ラストの "Too Tried To Die" では、唯一モダンな要素を感じさせる、ストーナー/スラッジ・パートを取り入れた不穏なナンバーも。ラストは、Throwback : グラインドコア/デスメタルの要素のあるハードコア/クラストで、A面のPathos Gazetteよりスピーディーなサウンドとツイン・ヴォーカルで暴走する。このバンドが面 白いのは、クラスティー・メロディック・ハードコア的なメロディも持っていることだ。
 

PIOGGIO NERA "Teatri De Mezogne" LP (Chaos In Head) ¥1,100
イタリアン・ダーク・アナーコパンク・バンド "Pioggio Nera" の2006年録音の全9曲収録1st LP。みずから「macabre dark punk (不気味な暗いパンク」と形容するとおり、気がめいるようなダークさがサウンド全体に充満しているが、いわゆるモダン・ハードコアの「ダーク」とはまったく違うものだ。レーベルの説明には、「音は、77's パンク、ダーク・ウェーブ、80's USハードコア、UKクラスト・バンドなどの多くの異質なスタイルの交差。 Misfits、T.s.o.l.、Germs、Sisters of mercy、Discharge、Amebix、そして素晴らしいオールド・イタリアン・レジェンド "Nerorgasmo" のミックスと思ってくれ 」と書いてある。なるほど、これらのバンドそれぞれのダークさをうまい具合に持っている印象も受ける。地味だが、変な覚醒感を持っているバンドである。

 
DRAFT DODGER "First Past The Last Post" LP (Endless Blockade) ¥1,100
これは渋いバンドだ。オーストラリアのDraft Dodgerのファースト・アルバムだが、かれらは今の時代にはちょっと「奇妙な」ハードコア/パンク・サウンドをプレイしている。USハードコアがベースにあるのだが、かれらのそれはEconochristやBorn Againstなのだ。ミッドテンポで重心のあるサウンドで、爆発的な勢いを内包しているところがそれらのバンドとの共通 項を感じさせる。それに、Poison Ideaのようなワイルドさもあるところがさらに魅力だ。歌詞はMRRのレビューを引用するのがもっとも適切だろう : 「自由連想的な歌詞は、多くのシャレを引用し、古いことわざや頭の中の公理を反転させ、常用語を組み立て直している。しばし、これらのタイプの歌詞はわかりにくい表現に終始するが、ここでのそれらの歌詞は、広告・イメージ・軍事・環境破壊、そして他のテーマの先鋭的な社会ー政治的な見解に落ち着いている。」。スピードは速くはないが、パワフルなハードコア/パンク・サウンドとはこういうサウンドである、といった最良の例を示しているバンドとも言えるだろう。
 

NIGHTMARE / BURIAL / CRUDE "Axis Of Wolves" 3 way split CD (H.G.Fact) ¥1,300
Burial / Nightmare "Axis Of Wolves Japan Tour 2007" に合わせて、そのNightmare (大阪) / Burial (ドイツ) に、幾つかの日に共演するCrude (函館) を加えた3ウェイ・スプリットCDがH.G.Factよりリリース! もう3バンド全てが強力で最高。まずは、Nightmareの "連鎖"と "不滅" にブッ飛ばされる : 「怒りと憎しみの連鎖が今日もまた吹き荒れる 暴力と権力が この世界を覆い尽くしていくのさ!」ーー痛烈にこう始まる "連鎖" の歌詞 (下にすべて転載) が掲載された背景には、よく見ると、あのコペンハーゲンのスクワット/コミュニティ・スペース "Ungdomshuset" の写真だ (かれらは、2006年6月に行ったヨーロッパ・ツアーにおいて、このUngdomshusetで開催されたDIYパンク/ハードコア・フェス "K-Town Festival" でプレイしている)。かっこ良すぎる。明らかに、この曲は、昨年のUngdomshusetの強制排除、そして「暴動決戦」にインスパイアされた曲だろう (歌詞の内容から察するに、おそらく、同時期に日本であった大阪・長居公園の強制排除にもインスパイアされたように思える。定かではないが)。サウンドも、"Scatterraw" 以降の混沌かつロッキンな「Nightmare節」をさらにスリリングにしたような、圧倒的なハードコア/パンク・サウンドでまったく握りこぶしを作らずにはいられない鳥肌もののナンバーである。これは、Acclaim Collective内のハードコア/パンクのさらなる抵抗アンセムとなること疑いない。Burialも燃える。おそらくこれまでの最高傑作と言える曲を提供。躍動感溢れる攻撃的なジャーマン・スタイル・ジャパニーズ・ハードコアーーというより日本のバンドにしか聞こえないーーでもクローンではもちろんないパーフェクトな出来の "Sworn To No One"、"Eternal Excess" の2曲。最後は、超久々の新曲となるCrude : これまで以上に荒々しさを全面に押し出した録音で、怒濤に展開される "Just Go Go Ahead"、"The Earth" は、かれらの持つ激情がまさに凝縮されたウルトラ・パワフルなナンバー。とりわけ、「コワレタ地球を その手で救え その手がコワシタ 地球を救え」〜「くり返せ何度も 人間たちよ くり返せ何度も わかるまで」と叫ぶ "The Earth" はどこか包み込むような壮大さもあるナンバーで何度もしっかり聞いてみたい曲だと思った。全バンド新曲2曲ずつ全6曲収録!

怒りと憎しみの連鎖が今日もまた吹き荒れる 
暴力と権力が この世界を覆い尽くしていくのさ!

怒りの連鎖 憎しみの連鎖 
CHAIN REACTION, SACRIFICE

強い者はより強く 弱い者はより弱く 仕組みの中 
今日も道端で 労働者は死んでいくだろう 
諦めに慣れ 上っ面の優しさが溢れ出す 
平和にボケ 汚れていく空 誰もが見上げる事 なくなっていくのさ!

危険と不安の連鎖が今日もまた吹き荒れる 
欲望と嫉妬が この世界を覆い尽くしていくのさ!

怒りの連鎖 憎しみの連鎖 
CHAIN REACTION, SACRIFICE

汚さ ごまかし 何もかもが遠い昔の話のようで 
人が人を決める基準が その一つの目が、、、 
社会的排除は 続いていくだろう 
チェーンリアクションの嵐が 今日もまた 冷たい風が吹き荒れるのさ! 

怒りの連鎖 憎しみの連鎖 悲しみの連鎖 犠牲の連鎖 
この平和の国 片隅 今日もまた 連鎖 この世界 暴力 嵐
吹き荒れ 覆い尽くす 強い者 労働者 仕組みの中 
今日もまた いつもの諦め 優しさ 空 誰もが 今日もまた 
危険 不安 今日もまた、、、 
CHAIN REACTION 怒りと憎しみの連鎖が吹き荒れるのさ!

CHAIN REACTION, SACRIFICE

ー Nightmare "連鎖"

 

A-MENACE "萬民騒擾" patch (A-Menace Collective) ¥150
東京のA-Menace Collective自力製作の "萬民騒擾 (みんな大騒ぎ&大暴れ!)" パッチ。どんなコレクティブ?ーーかれらが「自由と生存のメーデー07」で発表した賛同声明が分かりやすいので以下に転載。そして詳細はかれらのウェブ・サイトあるいはブログへ : A-Menace Collective or Ubiqueer

市場経済の亡者たちと一緒くたになってまで、働かない。
同胞や伴侶を殴って居直る活動家のためになんか、働かない。
ひとを隔てる口実に性別や国籍を持ち出すやつらのためになんか、働かない。
搾取と一体の格安が売り物の職場では、働かない。
見て見ぬふりが横行する世間や家庭のためになんか、働かない。

働かないぞ。
strike everywhere.

俺たち反働勢力、近寄るな、怠けが伝るよ。

ー A-Menace Collective's statement for 自由と生存のメーデー07 (http://mayday2007.nobody.jp/)

 

NEXT VICTIM "The Cold Gust Of Wind" CD (Sadness Of Noise) ¥1,100
このポーランドのNext Victimは、Mind Pollutionのメンバーによって新たに結成されたバンドである。Mind Pollutionといえば、同レーベルよりリリースされたファースト・アルバム "Spalone Dusze" CDが、Acclaimに入荷した際、まったくの無名なバンドながら好セールスを記録した。そのMind Pollutionで変幻自在のすさまじいヴォーカリゼイションを披露していた女性ヴォーカリストがまたもフロントに立つということだ。案の定このバンドもまたそのMind Pollutionと同じくヤバい存在感を放っている。そして、ジャンベも叩く彼女のヴォーカリゼイションは、ここにきて縦横無尽さの頂点を極めたかのようだ。サウンドは、ネオクラスト的な要素があったMind Pollutionから、その要素を抜き、よりスロー・ダウンし、より憂鬱と絶望に満ちている、とでも言おうか。パーソナルな表現で、サウンド同様に、この世界のいたるところにある憂鬱と絶望を唄い叫ぶ歌詞は、友人の言葉を借りれば、「改めてうんざり感も力になり、自分の希望や欲望を呼び起こしてくれる」ものだ。全6曲。

「 下がった目。私の顔を取り壊す。自分たちのペースに巻き込む。とげが私の顔を傷つけるように。苦痛と恥について思い出させて。目から逃れて。それはあなたの体を求めてる。目から逃れて。それは見えない。あなたの中の人間性。深い傷。決して治らない。決して。あなたはどう? 次の犠牲者。強欲のための。」ー Kolejna Ofiara/The Next Victim (次の犠牲者)

 
THE BOLD AND THE BEAUTIFUL / TUNGUSKA split LP (Sadness Of Noise / Trujaca Fala) ¥1,100
アイルランドのTunguskaがAcclaimからリリースするということもあり、楽しみにしていたスプリット LPだが、期待どおりの素晴らしい内容となった。まずは、ポーランドのThe Bold And The Beautiful : かれらは、2004年にAntichrist、Silence、G.C.M.らのメンバーによって活動を開始したニュー・バンド。このメンツだからといって、安易に、いわゆる「モダンなダーク・クラスティー・ハードコア」を想像してはいけない。そうした要素も「0」とは言わないが、このバンドは、初期80'sの速いハードコアをベースにしつつ、クラストコアやパワーバイオレンスをミックスさせ、「クラスティー・パワーバイオレンス」といったサウンドをプレイしている。今までにもこの表現に当てはまるバンドは存在したとは思うが、かれらのそれは新たな息吹を感じさせる。ほとんどの曲が1分30秒以内、そして圧倒的な爆発力で次々に繰り出される、怒り狂ったファスト・ナンバーの数々。皮肉たっぷりな政治的歌詞もサウンド同様に非常にラディカルなもので、この協同リリースに参加したレーベルの一つ "Trujaca Fala" の説明にもあるとおり、ゲシュタポ/商品化された無言のパンク/ハードコア・シーン、ポーランド人の特定のライフスタイル/政治上の狂気、宗教の詐欺などを痛烈に攻撃している。Black Flagの "Six Pack"のカバー含む全17曲。一方、Tunguskaは、この作品以前にリリースされたsplit 7" w/De Novissmisのレビューでも説明したが、Silence、Easpa Measa、Antichrist、De Novissmisらのメンバーによるアイリッシュ/ポリッシュ混成バンド。このバンドは前者・The Bold And The Beautifulとうって変わって、まさしく2000年以降の「モダン・ハードコア/パンク」と言っていいサウンドで、とりわけHis Hero Is Gone/Tragedyの影響は大きいと思うが、確実に「まんま」ではないと断言しよう。みずからも「monumental screamo punk」と形容しているとおり、かなりスクリーモ (スクリーミング・エモ) 系のアプローチが強く、すべてではないがこれもまた新たなスタイルと言っていいだろう。ストーナー/スラッジ系のパートを自然に絡めるセンスも絶妙。こちらは全4曲。どちらのバンドも2000年以降の独創的な形を提示しているグレートなスプリットだ。
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