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Acclaim Collective interview for "KAOTIK HERO #3" free zine (Japan) / early 2006

Q1: 始めたキッカケ

A1 : 切っ掛けは、バンドを始めたり、レーベル/ディストロを始めたり、ファンジンを始めたり、その他パンクに関することに限らず、みんなが自分自身で何かを始めることと同じように、「俺にもできる!」って思ったからかな。最初は俺もレコード屋や他のディストロでレコードやファンジンを買ってたんだけど、それでは物足りないって思ってきて。パンクのレコードやファンジンを見ると、住所やメールアドレスが載ってるし、これは「こういうことなんだ (自分でできる)」って、パンクにのめり込んでいくうちに、自然と気が付いていった感じだね。それは、自分の中でとても大切なことだったよ。パンクの「DIY」っていう手段はたんにこういうことだと思うんだ。既存の世界とは違ったやり方を教えてくれたり視野を拡げてくれたり、今まで意識せずやってきた「自分自身」をあらためて気付かせてくれるっていうか。

Q2 : 活動歴

A2 : 活動歴は、今の「Acclaim」に名前を変える前の「Repulsive Force」時代から数えると、大体10年ぐらい。「Acclaim」に変えたのは、Children Of Fall の Ignition For Poor Hearts CD をリリースした 2004年12月からなので、約2年ぐらいの活動かな。

Q3 : 名前の由来

A3 : 前身の「Repulsive Force (反発力)」は、いかにもベタな名前だったんだけど、英語から受ける印象というのかな、それがあまり気にいってないところがあったんで、そういうストレートな意味を残しつつも、いい名前はないか、と思って決めたのが、今の「Acclaim」だったんだ。「Acclaim」というのは、「歓呼」とかそういった意味で、アナーキーの「A」もかしら文字だし (笑、そんなにベタでもないし、この言葉を見つけたときはこれだ! って思ったよ。それと、新しい名前を考えていたときは、ブッシュや小泉を始めとした「反テロ戦争」が世界中で我が物顔で押しすすめられていって、そのことと平行するように自分たちの街にも警察や監視カメラが溢れて、ますます「買え! 働け! 黙ってろ!」といった資本主義の論理が俺たちを沈黙させる/せざるを得ない状況に押し込めていくことに我慢できなくて、こうした奴らの「現状維持」をどうにかブッ壊したい、と思ってたから、そういった意味でもこの「Acclaim」という名前は俺の中でも「ズバリ」という感じだったね。ますます酷くなるそうした閉鎖的で退屈な状況に対抗する「自分のもの」として、自分自身の中でその強い実感があるので、今は、この「Acclaim」という名前がほんと気にいってる。

Q4 : ポリシー

A4 : やっぱり俺に自分でできることを気付かせてくれた DIY かな。でも、思想的に漠然と DIY を掲げるんじゃなくて、技術的な、言ってみれば 「やり方としての DIY」を追求していきたい。なぜ、「やり方としての DIY 」なのかは、それは俺が感じている苦悩がベースになっているので、Q6の「苦悩」のところで詳しく書こうと思ってる。

Q5 : 喜び

Q5 : Acclaim がやっていることに反応されること。ただ、何でもいいから自分自身で何かを始める切っ掛けになってくれればさらにそれは喜びだよ。「頑張ってください」 とかそういうのも多いんだけど、やっぱり Acclaim が何かを与えるばかりではなく、Acclaim も何かを与えてもらいたい、というか。どんな小さなことでもいいから、互いに影響し合いたいんだよね。以前、これはホームページにも書いたことだけど、

・「Acclaim のレビュー見てたら、いつも色んなトコで生の奪還を自分なりにしている人々はいるんだ、と改めて思わせてくれるので嬉しくなります。ますます「やっちゃえ!」という思いを強くします」

・「Acclaim の書いた今までの文とか読んでいると、ホント「もっとやっていいんだ」とか「やりたい事をもっとしたい」と言う気持ち、生の拡充しようと思えるので、うれしいですし勇気づけられます」

って言われたことがあってーーまさにこういうことを Acclaim は求めているし、これこそが俺の「生」を拡充してくれるんだ。 俺は長い間、レーベル/ディストロをやってきて、いろいろと言葉も発してきているけど、不思議と批判されたことがない。ある友人が言ってたんだけど、「馳尾さんに何か言うと何か言い返されると思ってるんじゃないかな」と。これは、俺の文章の書き方も考えなくてはならないところもあると思っているけど、俺はまったく「政治的な」人間じゃないし、「知識」だってあるわけじゃないからね。ただ、なるべく自分自身の目で見て判断して、なるべく自分自身に嘘はつきたくないと思ってるだけ。俺は与えられるだけで自分自身の実感と結びつかない「知識」なんてまったく必要ないと思ってるし、最初に「知識」ありきじゃなくて、この世界で押し潰されているそれぞれの欲望を信じることが最もまずの大切だと思うよ。それと、俺はまったく「知識」を否定しているわけじゃなく、Q1の「始めたキッカケ」でも言ったけど、既存の世界とは違ったやり方や視野を拡げてくれたり、知れば知るほど人生を刺激的にそして面 白くしてくれる「知識」なら歓迎だよ。それは、生きるための「技術」とも言えるものだけど、それは、決して「上下関係」から与えられるものじゃなく、個人個人が互いに共有してこそのもの。俺にとって、真の喜びとはそこにあるものなんだ。

俺たちの大部分は生まれたときから、家族・学校制度・会社などを通 じて、「あるものが教え、あるものが学ぶ」という考え・環境の下で育てられている。「自分でやる」・「自分で考える」っていうことを、そうしたシステムによって意図的に消されてるんだ。「上のもの」や「自分より何かを知っているもの」に対する尊敬心・服従心というものが根っこから抜けない。だから、俺も以前はそうだったし、今でもそういうところは抜けないけど、自信満々の奴でも心のどこかでは「自分はダメな奴」って思ってるんだよね。そんな自分がばれるのが恐怖心になってる。そりゃそうさ! 俺たちはこの社会で、「成功」と「安定」と「正しい人間」というテーマ(幻想)だけ持たされて、それには「知識」は必要不可欠なもので、ということを、上から下に教えてるだけなんだから! (笑) つまり、そういう定められた生き方に対して/生き方から「闘争/逃走」することが根本的な自分のテーマや疑問にならない。でも、そんなのはこの階級的なシステムが決めたくだらないたんに一つの標準にすぎないし、それが自分にとって必要か不必要かを考えていったら、俺は自分にとってほとんど必要のないものだってことに気が付いたんだよね。そしたら気分が楽になったし、なんでもやれるんだ! って嬉しくなった。だから、今は喜びの方が多いよ。だって、俺は中学・高校と英語の成績が1とか2とかで、点数も10点、20点当り前だったんだけど、今じゃパンク/ハードコア・バンドの歌詞の翻訳もできるようになったしね!(まあ、相変わらず会話は苦手だけど、いずれ出来るようになるだろう(笑)だから、誰かに与えられる「知識」じゃのめり込めないってことだよ。必要のないモノはどんどん自分の中から取り除いていくことーー真の喜びはここから始まる (笑

Q6 : 苦悩

A6 : 現実的なことで言えば、これだけで食っていけないことかな。俺は極力、賃労働は避けたいから、これで食えるように努力はしているけど、なかなか難しいね。俺はなるべくノン・プロフィットでレコードやファンジンを売っていて、そこには「反労働」の意味を込めているんだ。レコードやファンジンを買うにはやはりカネがいる。カネを得るにはやはりこの資本主義の下で賃労働をしなければならない。労働が俺たちの多くの時間を奪うことは既に明らかだけど、俺は少しでも労働する時間を減らして、もっと何か自分のやりたいことに没頭したり、もっと何かを手に入れたりすることはできないか、と考えているんだ。とにかく、まず労働があって何かをするっていうのがイヤなんだよ (笑 自分のやりたいことを普段の日常生活と切り離したくないし、土日だけなんて俺は絶対イヤ (笑 俺も今はこれだけでは食っていけないので、賃労働してるけど、一生これか! って思うとほんとゾッとするよ (笑 だから、なんとかその状況を壊したいから、なるべく働かないで・あまりカネを使わないで、モノを得る方法ーーつまり、Acclaim のディストロに関しては、ノンプロフィットで安く提供したいんだ (ちなみに、損はしてないよ)。Acclaim の作品に協同リリースが多いのもそういうこと。作品をリリースするのは確かにカネがかかるし、安いものじゃない。でも、実際にやってみて、案外制作費を抑えて、クオリティの高い作品を作ることが出来ることが分かった。ガンガン働かなくてもリリースはできる!(断言)。

昔、ダメ連の人が「問題は(労働の)、月13万でいいっていう人がいても、そういうふうにならないシステム」って言ってたんだけど、俺も地方のパンクスの話とか聞いてると、そのようなシステムはますます強化されるばかりで酷くなる一方だってことを痛感するよ。なんとかならないかね? これじゃ自分のやりたいことなんでできやしない。俺が思うに、それに対抗するには、カネをなるべく使わないで他者と協同していくやり方・生き方をもっとみんなで共有していくことにあると思ってる。やはり DIY が俺たちの重要なテーマになってくるんだ。

俺が自分のホームページの "DIY Resources" っていうページで、なるべく安いプレス屋や印刷屋を紹介しているのもそういうことの一部なんだ。そんなことは既にみんなもやっていることだと思うけど、お互いにそういった情報をもっと交換し合って、もっと実践的になるような方法を模索していきたいね。もちろんパンクに限ったことじゃなく。ファンジンで無理にポリティカルなことを書くより、今はそっちの方が大事な気がするよ。そうしていくうちに、何か新しいやり方・生き方が見つかるかもしれないし、そのことが自然と「上から下」の国家や資本主義に対抗する力となっていくんだ! っていう自分自身の自覚となっていけば、それこそしめたもんだよ。そういうことで言えば、俺が今感じている苦悩は希望の始まりでもあるな。

Q7 : 取扱う音源の基準

A7 : Acclaim のホームページを見たことがある人なら分かると思うけど、やはり「DIY」を自分たちのやり方としているバンドを多く取り扱っているね。なぜかそういったバンドって、あんまり相手にされないってのもあるし。 大体、「基準」っていうのは好きじゃないから設けてないかな。それは、この世界で言われる「基準」ってものが権力を持った/維持したい奴らが、俺たちを分断・敵対させるために組織的・計画的に作ったもので、俺たちの可能性を殺すものだと思ってるからなんだ。「何々としての基準」っていうのは、大体「分類」という監獄に俺たちを押し込めるものだよ。 例えば、この世界は「大人」・「子供」・「男」・「女」・「経営者」・「労働者」・「夫」・「妻」ーーとしての「基準」を設けられ、「分類」される。パンクで言えば、「クラスト 」と「エモ」とかね。それが「ポリティカル」と「ノンポリティカル」あるいは「DIY」と「非DIY」といった変な「分類」を生んでしまう。「何々だから何々であるべき・しなければならない」ってのは、人のそれぞれの個性や存在を消してしまうものだしほんとに恐ろしいよ。

俺もレコードのレビューでは、「クラスト・タイプ」とか「エモ・タイプ」とか音の説明では使うけど、「クラストはこうだ・エモはこうだとか」の「基準」を設けたり、「分類」はしたくない。そうすると、クラストが好きな人はまったくエモに興味を持つ機会がまったく無くなるし、その逆もそうだ。あと、クラストはポリティカルだから好きで、エモはポリティカルじゃないから好きじゃない、とか (実際はそんなことは全くないんだけど)。俺は思うんだけど、その音楽的な「趣向」もある意味作られた幻想の一つだと思うね。それは、俺の実感としてもそうだけど、Acclaim を利用してくれている人で、実際に「今までクラストしか聞かなかったんだけど、それ以外の新しいバンドが知れて嬉しい」・「パンクってのはジャンルじゃなくて、全てが繋がってるものなんですね」といった意見をもらったことが裏付けになってる。まあ、だから何もかも「一つ」じゃないし、「一つ」に収まる必要なんてどこにもないってことかな。

俺自身の「基準」があるとすれば、それは音楽の違いじゃなくて、そうした俺たちの可能性を殺す「基準」や「分類」にいかに反抗しているか、ってことだね (それらをあからさまに押し進めるようなモノはもちろん扱わないね)。それは、バンドがそうしてなきゃダメだ、って言うんじゃなくて、あくまで俺が好きになったり、サポートしたいと思う「基準」だよ。そこには、メジャー音楽産業が宣伝する「音楽は国境を越える」っていうウソっぱちの言葉にはない、ある確信的な信頼感があるんだ。

Q8 : 気になるバンド

A8 : この世界で抑圧されてる自分たちの欲望や生を取り戻そうとしているバンドはすべて気になるね。俺は好きなバンドが多すぎるので、ちょっと「これ、これ」って簡単に名前をあげるのは難しいな。あと、もちろん昔のバンドも大好きだけど、今のバンドの方が好きなバンドが多いよ。やっぱり、俺と同じ時間を生きて、同じような怒りや不満を抱え、ときに前向きになったり、ときにへコんだりしているバンクスが世界中にいるってことが俺にとって大切なことだから。それが、冒頭で言ったような自分たちの欲望や生を取り戻そうとしているパンクスなら、なおさら勇気づけられるし興奮する。しかも、そんな彼らと、メジャー音楽産業のアーティストのように事務所を通 さなくても、リリースできたり、ディストロしたり、直接連絡できたり、実際に会えたりするってのはほんとこの上ない素晴らしいことだよ。あと、彼らの言葉には自分たちの国に存在する抑圧や不平等ーーその他あらゆる自分たちに関わる問題に言及していることが多いから、それを知ることで自分の国や身の回りの問題がよく分かってくるし、そうすると自分が抱えている問題も見えてくるんだ。俺は思われてるほど、本って読まないんだけど、パンク・バンドが居れば、それが自分にとって大切な本になるというか。この辺は、Heresyの「Network of Friends」の影響だね。この曲は、俺の人生においてパンクは必要不可欠なものだと気付かせてくれた曲だから大好きだよ。Heresy は好きなバンドの上位に位置するな。でも、質問の「気になるバンド」ということで言えばやっぱり今のバンド。Heresy に幾ら強い影響を受けてようが、もっと聞くべきバンドは今もたくさん居るからね。フランスの Stonehenge Records の言葉を借りれば、「おまえのクソみたいな Discharge のレコード以上のもの」ーーそういうふうになることだよ。

Q9 : ディストロする事とは

A9 : これ以前の質問で答えてきたことと同じなんで省略。

Q10 : 自レーベルのリリース

A10 : 現在までリリースしているのは:

CHILDREN OF FALL "Ignition For Poor Hearts" CD (ACM001)
@PATIA NO / FALLAS DEL SISTEMA split 10" (ACM001.5)
REACCION PROPIA "Inercia Somatica" CD (ACM002)
BURN AGAIN "Excuses For Apologies" CD (ACM005)

リリース予定は:

EASPA MEASA / NEMETONA split 7" (ACM003) (リリース済)
VUUR "Discography" CD (ACM004) (型番変更)
PROTESTERA / GOTCHA split 10" (ACM006)
BURNING THE PROSPECT / SILENCE split 7" (ACM007) (リリース済)
EASPA MEASA / SILENCE split 10" (ACM---) (LPにフォーマット変更)
KHATARINA / UNARM split 7" (ACM---) (中止)
BORA "Spit Into Kismet's Face" LP (ACM---) (中止)

今後は、日本のバンドと海外のバンドのスプリット作を中心にリリースしていきたい。

Q11 : フリーコメント (何でもどうぞ)

A11 : Acclaimにインタビューの場を与えてくれた Kaotik Hero zine の So くん、どうもありがとう! 遅れてほんとごめんなさい。you are great!

最後に、

「社会的責任を負うな、さもなくば殺されるぞ!」

以上(笑



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